科学技術振興機構中国総合研究交流センター
目の色を変えて日本の電化製品を買いあさる中国人の「爆買い」を見て、中国の科学技術力は「まだまだ発展途上」と考える日本人が多いかもしれない。
しかし、科学技術分野の研究開発に投じる国家予算の規模、最近の学術論文数、世界の大学ランキングなどを子細に分析すると、まったく違った中国像が浮かんでくる。
科学技術分野で世界一をめざす「科教興国」の実像だ。日本も無関心を決め込んでは将来が危うい。
一衣帯水の大国が科学技術にかける本気度と最新の成果について、中国の科学技術政策に詳しい馬場氏がリポートする。
日本の官僚の真意とは
「中国の科学技術は日本を抜いた」と訴えているのは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)特別顧問の沖村憲樹氏である。
沖村氏は先ごろ、日中の科学技術交流推進に貢献した功績で、中国政府から「科学技術協力賞」を授与された。
この賞は中国で最高の科学技術の国際叙勲であり、行政官として初めてという異例の表彰で、外国人受賞者7人のうち序列2位で授与された。
日本の官僚の中で中国の科学技術研究現場に最も詳しい人である。筆者は2006年に沖村氏が設立したJST中国総合研究交流センターに関わってから、
同氏と共に日中の科学交流を推進する仕事をしてきた。その体験から見た中国の科学技術政策と研究動向を分析して報告する。
沖村氏が「中国は日本を抜いた」という意味は、次のような観点から語っているものだ。
*中国の研究者の中で、世界トップクラスに躍り出てきた人が次々と出ている
*国家をあげて科学技術政策に取り組む制度の拡大が急進している
*研究投資額が急増しており、世界水準の巨大大学群の研究エネルギーが半端ではない
*選択と集中で政府が研究投資する実績が着実に広がっている
こうした現状を総合的に見ると、もはや日本を抜いて行ったと理解してもいいという意味だ。
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160414-OYT8T50077.html
これ
褒められたものじゃない悲劇のせい
ライフサイエンスとロケット工学が強いのは、その分野は文化大革命時も迫害を免れた分野だから