2015年5月9日
宝くじが当たると、人はどう変わるか。なかなか興味深い調査結果が、一年ほど前に英国で発表された。
宝くじの当選者は支持政党を右寄りに変える傾向があるというのだ
▼思わぬ幸運に恵まれ、福祉など富の再分配より減税を重視するようになる。
十万円以下の当選金でもその傾向がみられ、当選金が高いほど傾向は強まる。
保守政党の選挙対策として宝くじが有効では-と、冗談交じりに英紙が伝えていた
▼まさか宝くじの当選者を政策的に増やしたわけではなかろうが、英国の総選挙で保守党が勝った。
二大政党の接戦が予測されていたが、単独で過半数を制し、政権を維持した
▼ただ今回の選挙で英国の政治に地殻変動が起きたのは確かだ。スコットランド民族党(SNP)が
躍進し、第三党となった。スコットランドの独立を問う昨年の住民投票は「否」と出たものの、
自分たちの地域の運命は自分たちで決めようとの思いは強くなっているのだろう
▼その象徴的な問題が核だ。核ミサイルを搭載する潜水艦の母港がかの地にあるが、
SNPは核のないスコットランドを目指し、巨費がかかる核兵器より子どもに投資をと訴えた
▼SNPは独立したあかつきには「非核」を明記した憲法制定も目指すという。
そういう政党が、原爆投下から七十年の年に、核保有国の国会で確たる座を占めた。
その意義は小さくなかろう。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015050902000139.html
金持ちは保守
貧乏人は政府転覆を企んだり、資本家狩りを行う北朝鮮のような左翼体制を好む